かめりあと申します。

この度、TuneCore Japanさんで開催の『ぶいこん！supported by TimTam』特別審査員賞審査員を担当させていただきました。

多くのご応募をいただき、自分としても大きな刺激を受けながら拝聴、選定させていただきました！

改めまして、ご応募のほどありがとうございました。

 

さて、まずは選定に当たって、「ワイが好きな曲は……コレやな！」で決めてしまわないよう、あらかじめ評価の基準を決めてから楽曲を拝聴しました。

評価の基準となったのは、「メロディ（作曲）」「歌詞」「編曲」「調声（ボーカロイド打ち込み）」「楽曲構造」の5項目です。

メロディについては、自然さ、インパクト、覚えやすさ。歌詞については、メロディとの一体感、歌いやすさ、韻や隠れたテーマを含んだテーマ設定、そして語彙といった文字表現が評価されます。

編曲は、音の良さ、ミックス、インストゥルメンテーションのテクニック、細かい点まで配慮された総合的な仕上がりが評価の対象となります。

調声は、ボカロである必要性を含めた活かし方や、必ずしも人間的ではなくても構いませんが、最終的な自然さ、ボカロ楽曲としての良さに着目し、

最後に楽曲構造として、重要なイントロ・ツカミや、展開の緻密さと自然さ、コードワークのセンス、そして面白い展開でリスナーを引き付けるダイナミックさを評価しています。

なお、ギターソロやその他の楽器のソロ（トロンボーンのソロがございました！良いですね）については、私が好きなので贔屓点+1をプラスしています（そんなに大きな点差ではないです）。

 

前置きが長くなってしまいましたが、この基準を念頭に評価をさせて頂きました結果、

シンナイコウジさんの「UFOにのって (feat. 音街ウナ)」を特別賞として選定させていただきました！

 

出しゃばらないのにイントロから耳を引くおしゃれでテクいコードワークや、刻み・ソロ、どちらも技術の高さを感じるギターのフレーズにグッと心を掴まれました。

全体としても絶妙にレトロで懐かしさを覚える曲調、かつ古びているだけではない一周回った大人びた雰囲気の楽曲に、ウナちゃんのボーカルが非常に良く合っていると感じます。

そのボーカルに合わせるのは、決して速すぎない快適なテンポのトラック。細かく挟まれる同音連打の多いメロディが聴いていて素晴らしいです。

サビではU・F・Oと4分音符で歌わせるフレーズ、そしてバックコーラスとの掛け合いが、一緒に歌いたくなってしまうような流れを持っていて、

作詞面でも1番サビ「ヘロー/ヘイロー」と2番サビ「ベロ/ゼロ」で一曲を通して韻を踏んでいるのが作詞・作曲力の高さを物語ります。

そして「言うまいな」と「Dマイナー」で踏みつつ、しっかりこのフレーズではDマイナーを鳴らしているのは卑怯だ、という事を言っておかなければなりません。凄い。

これB♭マイナーとかで曲作って後から+4！ってした訳じゃないですよね。いやBマイナーでも踏めるか。

全体にバランスや技術、色々な点から、改めて凄い！と拝聴後に感じた楽曲でした。

今後も個人的に楽曲を聴いて勉強させて頂きます。素晴らしい楽曲をありがとうございました！