“日本一酒が進むライブ・バンド”、『Christopher Allan Diadora(クリストファー・アラン・ディアドラ)』が語る、音楽と酒と揺るがない自負。

2016/11/29

[L→R:Yukihiro Diadora(Gt.)、Matt Diadora(Dr.)、Isida Diadora(Ba.)、Doon Diadora(Vo.)、Kaji Diadora(Gt.)]
 
 気がつけば時は既に11月。2016年もアッという間に終盤戦……。徐々に訪れる冬の本格的な寒さに身体を蝕まれつつありますが、そんな時はホットな心踊る音楽に身を委ねたいものです。さて、ここでホットどころか火傷するレベルでアツい音楽を鳴らす、とあるバンドを紹介しましょう!
 
 今回、Spotlightに登場する彼らの名はChristopher Allan Diadora(クリストファー・アラン・ディアドラ)。2004年に結成され、途中活動休止を挟みつつも、2010年に活動を再開。そして現在まで至っています。
 
 彼らの音楽を聴いてのとおり、滲み出る大人の色気と哀愁、ヴィンテージ感をまとうその音楽性は既存の音楽シーンとは一線を画しています。彼らのことを知ってから「この確立されたスタイルは一朝一夕で出来るわけがないぞ……!」と感じていた筆者は、ついに!10月9日に行われたライブ前の皆さんにインタビューさせていただくことができました。バンドの来歴から3年ぶりにリリースされた待望の2ndアルバム『Midnight Swim』、自らの音楽との向き合い方に至るまでをたっぷりと伺っています。
 

Christopher Allan Diadora 「Done With Vandals」
 
 

知られざるC.A.D.以前のバンド名とは……!?

 
 
———まず、“Christopher Allan Diadora(クリストファー・アラン・ディアドラ:以下、ディアドラ)”というバンド名の由来を伺ってみたいです。何か元ネタがあるのでしょうか?
 
Yukihiro Diadora(以下:Yukihiro):元々、“Arms Like Cabrera”ってバンド名だったんですよ(笑)。
 
 
———(笑)!カブレラですか(笑)。
 
Yukihiro: 当時、西武にカブレラ(2001年〜2007年まで西武ライオンズ在籍していた外国人選手)って助っ人選手が居たんです。腕だけで女子アナの腰周りくらいあるんじゃないかって言われてたとんでもない選手だったんですけど。
 
 バンドを始めた当時はみんな今とは違って(身体が)ガリガリだったこともあって、“カブレラ みたいな 腕”って感じのシニカルな名前に決まりました(笑)。バンド練習2回目まではその名前でやってたんですけど……なんで名前変えようと思ったんだっけ?
 
Doon Diadora(以下:Doon):ちゃんとしよう、ってなったんだよ(笑)。
 
Yukihiro:そうだ(笑)。ちゃんとしようぜってことになって……。次の名前には俺が好きなDIADORA(イタリアのスポーツ用品メーカー)を入れようかなって考えたんですけど、DIADORAの1単語だけじゃなぁって決めかねていたんです。
 
 ちょうどその頃、俺がちょこちょこ仲良くしてたクリスっていう奴がいたんです。あいつはデトロイト出身だったかな。そいつがしょぼい奴で(笑)。
 
———しょぼい奴、ですか……?
 
Yukihiro:ガタイがでかい割に、モンパチ(モンゴル800)とかカラオケで歌うと一曲一度もキーを合わせることなくはずすくらい音痴のしょぼいやつだったんです(笑)。そいつが帰国する時に本名を聞いたんですよ。聞いてみたら“Christopher Allan Mathewson”って名前で……!「めちゃめちゃかっこいい名前やん、お前!」ってびっくりしたんです(笑)。そいつからChristopher Allanって名前をもらって、DIADORAをくっつけた感じですね。
 
 

日本のバンドがどういうものなのか。カナダに行って見識が変わった。

 
 
———ディアドラの皆さんは2004年にメインのバンドではなくサイド・バンドとして結成されたとのことですが、どういったきっかけで結成されたのでしょうか?
 
Yukihiro:当時みんな歌モノっぽいバンドをやっていたんです。けど自分たちが本来聴くのはもっとやかましい音楽が好きだったんですよね。メンバー各々がそういうカラーを出した音楽をやりたいなって思っていた中で集まって、スタジオに入るうちに曲が少しずつ出来てきて。そこからライブをやろうかって感じで、当初はIshidaくんじゃないベースを含めた5人でライブを始めました。
 
 最初は(下北沢)ERAの平日のブッキング・ライブに出たんです。そうしたら(バンドの)噂を聞きつけて40人くらい来てくれて。
 
 
———平日のブッキング・ライブで40人!すごいですね!
 
Yukihiro:前のバンドの界隈がみんな来てくれたって感じだったんです。その時の俺たちはMarz Voltaみたいなことをやってて。ハードコアやってた頃のRegaとも対バンしたりしましたね。
 
Doon:そうそう、当時(のRega)はヴォーカルが居たよね。
 
The Mars Volta 「Goliath」
 
Yukihiro:それから半年に1度のペースでライブをやっては、ブッキングでお金をバックしてもらって、その日のうちに全部使うということをやってました(笑)。そんな感じでメインと並行しつつやってたんですけど、ある時、各々やっていたメイン・バンドがほぼほぼ時を同じくして全バンド解散しちゃったんです。 
 
 で、解散した後に俺はカナダに1年半くらい行きました。そのあとDoonも2ヶ月後くらいにカナダに来ていたんですけど、俺は先に日本に帰ってきて。でもまたカナダに行こうとしてたんですけど、その話がなくなり……。そこでメンバーに「ディアドラやる?」って持ちかけたんです。2010年の夏くらいですね。そこからIshidaくんが入って、本格的にメイン・バンドとして始動しました。
 
 
———なるほど。エモ・ハードコア的な当時の音楽性から、現在のロックやブラックミュージックに繋がる音楽性に至るまで、どの様にシフトしていったのでしょう?
 
Doon:メイン・バンドがなくなった頃に、「やっぱメロディーは欲しい」ってなったんですよね。以前はあって無いようなものだったから。まずはそこからでしたね。
 
 そこにカナダで生活して入ってきたもの、今までやってたことに対して気付いたものをのっけたって感じですかね。日本のバンドがどういうものなのか。カナダに行って見識が変わりました。だからうちがどうやっていくかっていうのは、最初から分かりやすかった感じじゃないですかね。
 
———“カナダに行って見識が変わった”とのことですが、おふたりが居た頃のカナダの音楽シーンや環境ってどのような様子でしたか?
 
Yukihiro:俺とDoonが居たころのカナダって、インディー・ギターロック全盛の時代だったんですよ。盛り上がりはもう既にワールドワイドにはなっていたけれども、Arcade Fire、あとThe Stills、The Starsとかカナダ発のインディー・ロックバンドが増えていた時期で。その後のヴィンテージ・ロックブームに繋がってたのかな、みたいな。
 
Doon:当時、周りで一番人気があったのがKings of Leon。と、Arcade Fireかな。お店にどこでもあるジュークボックスとか、DJで(曲が)かかると盛り上がってたのがその2組とThe Strokesとかですね。
 
Yukihiro:あとは、サイケ・ブームが既にぽんぽん来てた時期でしたね。MGMTが1stを出してた頃で。サイケっぽいのが(日本よりも)先に流行っていて、「へぇ〜」って思いながら聴いてましたね。
 
Doon:日本にいた時も元から知っていたし、聴いていたけど、日本とカナダでの受け取り方は風土で変わる部分もあったなぁ。
 
Arcade Fire「Black Mirror」
 
Kings Of Leon 「Sex on Fire」
 
Yukihiro:カナダは基本的に音楽を聴かない人がいなかったんですよね。むしろ音楽聴かないんじゃ友達ができないんじゃないかってくらいで(笑)。
 
 バーとか行っても、ただの飲み屋ってわけじゃないんですよ。みんな酒を飲みに来ているんだけども、そこで普通にライブやDJが行われていて。「今ライブしてるバンド、かっこいいじゃん!」ってなったらさらにお金を払うことで、ステージの前に行けるって感じの仕組みなんです。DJも例えばハウスDJみたいなのが絶えず適当に流れてたりする感じで。
 
Doon:そう。普通に生きてても、(音楽に)触れる量が日本とは全く違うよね。
 
———日本だと音楽に触れるにはちょっとハードルがありますよね。
 
Yukihiro:(日本は)ライブ見に行こうって思わないとライブ見られないですよね。カナダだと「酒飲みに行こう!」くらいの軽い感覚でいろんな音楽に触れられるから、音楽に対する情報伝達の早さは全然違うし、元々の音楽を探そうとしているモチベーションが全然違うんじゃないかなって思いましたね。
 
 
———なるほど。生活している中で自然と音楽が入ってくるその風土、憧れます……!
 
Yukihiro:すごい詳しい奴だとディグり方もハンパなくて……。「石川さゆりの3枚目のシングルがすげえいいからちょっと聴いてくれ!」って俺が働いてたバーでいきなり石川さゆりを流し出す奴とかいましたね(笑)。俺らが知らないような日本の音楽を知っている奴が全然いたんです。
 
 

あくまでも一番楽しむのは自分たち。その中でお客さんも好きに楽しめる場所をつくる。

 
 
———こうして、カナダから帰ってきたおふたりを含めてディアドラが再始動されたわけですが、結成当初と再始動後の活動で変化したことはありましたか?
 
Yukihiro:やっぱり、ライブのやり方を変えなきゃいけないな、とは思いました。「お客さんありきでライブやってます!」「お客さんのために今日は頑張ります!」「来てもらったからには100%楽しんでいって欲しいです!」みたいなものは全く必要ないな、と思いましたね。
 
 あえて、日本に帰ってきてバンドやるということは自分が好きでやっている、やりたくてやっていることなので。誰のためにやっているかっていうと、一番は自分のためだろうと。楽しんでくれればそれでいいんですけど、楽しくなければそれはそれでいいし。再始動当初はいっぱいライブもやっていたので、毎回毎回100%で頑張ろうって気張らず、その日その日でテンションが違うライブになるのもそれはそれでいいだろうなとは思ってました。
 
 その代わりに“場所”は提供したいなと思ったので、「酒代が高いな」と思えばライブハウスと交渉して酒を安くしたり、なるべくチケット代も安くしたりしてきました。場所は作るだけで後はもうお客さんに任せるっていうのは1回やりたかったですね。
 
Doon:そういう覚悟でやると一回一回のライブごとに一喜一憂しなくて済むんですよ。「今日は人いなかったな。」とか、ネガティブに考えなくていい。そりゃあ嫌っちゃあ嫌だけど。こっちが楽しくやってれば一回一回のライブは「まあこんなことがあったな」くらいで済んで、精神的負担が減りますよね。
 
 
 

『Midnight Swim』は楽曲的にもサウンド的にも“ボトムにしっかり重心がある”ことを意識した 

 
 
———今年8月にリリースされた2ndアルバム『Midnight Swim』について伺っていきたいのですが、アルバムの制作はいつ頃から始められたのでしょうか?
 
Doon:2014年のSummer Sonicに出た後くらいから少しづつ始まっていったんじゃなかったかな。仕事をしながら制作していたので、週末を使ってマイペースに進みましたね。
 
 
———じっくりと制作されていたのですね。2013年にリリースした1stアルバム『Amanda』を経て、『Midnight Swim』はどのような意識を持って制作されましたか?
 
Doon:『Amanda』でも後期に作った「Eyes of Mine」とか、「Notice about the Ghost Behavior」から感じたブラックミュージックの“黒いノリ”であったり、「Dutiful Life」なんかもそうだけど、メロディにもよりハッキリと “悲しみのようなモノ”をまとうことを突き詰めていきましたね。これらの曲には今まで前面にはあまり出してこなかった魅力や伸びしろを感じたので、今回はよりそこにフォーカスした感じです。
 
 
 
Yukihiro:1stは割とヌケが良くてバラエティーに富んだ曲が多かったので、2ndは全体として“ボトムにしっかり重心がある”太さを楽曲的にもサウンド的にも目指しました。全体的に一つの色になっていると思います。
 
 
———確かに、前作よりも全体的に低く、どっしりとした音作りがされているなと感じました。リズム隊によりウェイトが置かれているような……。
 
Ishida Diadora(以下:Ishida):そうですね。前作に比べると、アタック感の生々しさだったり、音の重心をもう少し低くしてみたり、ベースの音の質感にこだわっていたと思います。前作の後期からもそうですけど、今作は特にリズム隊が重き役割を担う曲が本当に多くて……(笑)。レコーディングとかちょっと緊張しつつやってました。
 
Christopher Allan Diadora「Caught in the Sand」
 
———今回、Recからマスタリングまでを全てDIYで行ったとのことでしたが、アルバムを作り終えた今、DIY制作への手応えはいかがでしょうか?
 
Yukihiro:今回は初めて自分たちでレコーディングから全てやってみて、予算の制約はあっても時間の制約が無い事がDIYの大きなメリットですね。何百時間ミックスに時間掛けてもいいわけですから。
 
 今までの経験から見ても、ディアドラのメンバーみたいに「曲とサウンドに対するイメージ」を高いレベルで共有できて、曲のポテンシャル以上を引き出してくれる人とは出会った事が無かったんです。それなら自分の頭の中にこれだけ鮮明に音が鳴っているんだし、自分で作ろう!と、実際にやってみたわけですけど……、自分の曲に対して細部までイメージが出来上がっているのであれば、あとはスキル次第でそれを高い再現率で形に出来たので、自分には向いていると感じました。
 
 まぁ、DIYといってもthe telephonesのメンバーに好意で機材を貸してもらったり、新宿MotionのPAヤマちゃんに手伝ってもらったりはしてました。協力してくれて本当に感謝してます。
 
[L→R:Doon Diadora(Vo.)、Yukihiro Diadora(Gt.)]
 
Doon:俺はDIYに対する特別な意識は特になかったです。単純に自分達の使える選択肢の中でユキヒロに任せるのがベストで一番信頼できたということかなと思います。メンバーだけで作業するので、普段のスタジオ練習等の気持ちでリラックスして望めた点は大きかったですね。
 
Kaji Diadora(以下:Kaji): 僕もレコーディングに関しては個人的にはやりやすかったと感じました。ギターは自分とYukihiroさんだけでのレコーディングだったので,かなりリラックスした状況で出来ましたね。
 
[L→R:Ishida Diadora(Ba.)、Kaji Diadora(Gt.)、Matt Diadora(Dr.)]
 
Kaji:あと、『Midnight Swim』には収録されなかったんですけど、同時期にRecした「San Francisco」というカヴァー曲のLyric Videoを自分が作成したんです。DIY という点でも、コストをかけずにYoutubeを使って全世界の人に発信することが出来るので新たな可能性を感じました。
 
シンガー・ソングライターScott McKenzieのカヴァー「San Francisco(Liric Video)」
 
Matt Diadora(以下:Matt):1stの曲はずっとライブでやってきた曲が多かったのもあって、今まで培ってきた楽曲の良さを詰め込もうとしたんです。それに比べて2ndはライブにとらわれずに製作に取り組めたので、個人的にはかなりリラックスして取り組みました。ライブではドラムがボトムの部分を担っている分、どうしても制約というか役割みたいなのもありますし。
 
 意思疎通が出来て、気兼ねなく話し合えるメンバーだけで音源をブラッシュアップしていけるのはとても良かったですね。
 
 
———前作のアートワークから打って変わった、今回の『Midnight Swim』のアートワークが印象的だったのですが、どのようなイメージからあのアートワークが完成したのでしょうか?

Christopher Allan Diadora「Midnight Swim」ジャケット
 
Doon:曲の雰囲気や歌詞のイメージから、砂漠、死生観、虚無感、夜中という部分でふんわりと統一感があるので、そういったイメージをIshidaくんに伝えました。普通の風景だけど違和感があるもの、みたいな。
 
Ishida:今回のジャケットは俺が担当したんですよ。曲と歌詞から連想したイメージを受けて、パッと見は普通っぽいけど、冷静に考えると時間帯や場所も分からなくて、なにか違和感が残る……。みたいな感じをイメージしつつ、シンプルでコントラストが強いものを目指しました。メンバー間のイメージにそんなにブレもなかったし、確か実質2日間くらいでサクッとできちゃいました。
 
 

音楽を聴く行為そのものがもっと多くの人に広がってほしい

 
 
-——今回の『Midnight Swim』は配信限定でのリリースでしたが、元から配信のみのリリースを念頭に置かれていたのでしょうか?
 
Yukihiro:2ndはレーベルに頼らずに作ると決めた段階で、配信でのリリースありきの決断でしたね。
 
Matt:早く、かつ広いエリアの人にお届けしたかったので、特別どこかから声でも掛からない限りは、まずは配信からやろう!と始めました。
 
 
———なるほど。『Midnight Swim』の配信リリースにあたってTuneCoreをご利用いただいたわけですが、TuneCoreのことはご存知でしたか?
 
Doon:配信については『Amanda』のフィジカルリリース前後くらいから調べていたので、(TuneCoreの)存在は知っていました。TuneCoreさんは年間費用だけでわかりやすいので、どんだけ売ればペイだなって計算しやすくてとても良いと思いました。費用的にも負担が少ないし、かつ全世界に配信できますから、使わない手はありませんでしたね。
 
 
———ありがとうございます。TuneCore経由で各サブスクリプション・サービスへの配信もされていますね。最近は遂に日本でSpotifyも始まりましたが、音楽の作り手、また聴き手としてサブスクリプション・サービスをどのように捉えていますか?
 
Doon :作っている身としては曲を聴いてもらわなきゃ何もはじまらないので、どんな形でもなるべく多くの人の耳に届くことが一番です。純粋に「どうだこれ!聴いたか!かっこいいだろ!」で作ってるので、沢山の人に「すげー!かっけー!」と言われるのが一番嬉しいことです。ですから、安価で聴きまくれるのは正直願ったり叶ったりですね。
 
 聴き手側から見ても色んな曲を聞く事にハードルが下がるのは嬉しいことです。日本では特にライトユーザーに多く活用してほしいですね。音楽を聴く行為そのものがもっと多くの人に広がってくれるために不可欠なサービスかと思います。

 
 

活動ペースはゆっくりではあるけれど、まだやれることはたくさんある。

 
 
———皆さんが今まで音楽活動を続けてきた中で、あらゆる経験を経てきたかと思われます。音楽活動を長く続けることができた理由、モチベーションってなんだと思いますか?
 
Yukihiro:やっぱり、自分たちで作っている曲が自分たちでイケているという自負が未だにあるので。それは周りから言われるとかじゃなく、自分で聞いて自分で悦に浸れているものを作れる限りは(音楽活動を)やりますね。自分の中で飽きてきたら、ネタがなくなってきたら続けないかもしれないですけど。自分にとって満足できるものが作れることですね。
 
Doon:自分の人生を考えると、作って吐き出すものがあってくれることで、人たりえているのかなって感じですね。今まで5人でやってきて、ペースはゆっくりではあるけれど、まだやれることはたくさんありますしね。
 
 今回のアルバムで「Steven Tyler」を使ってくれたVOGUEさんや、「The Golden Rule」を使ってくれたLevisさんとかリリックスピーカーさんみたいな感じで、やり続けていればいい話が来ることだってあるし。
 
VOGUE 松岡モナ WebCM
 
Christoper Allan Diadora「The Golden Rule (Liric Speaker)」
 
Ishida:僕は……飲み会が楽しいからかもですね(笑)。自分たちの曲を聴いて笑っていられるあの瞬間があるからかな。僕は曲を書く立場ではないけれど、ベースを弾くこと、ライブをやることは楽しいので。
 
Yukihiro:……きっと解散するときは痛風になった時だろうなぁ。
 
———(笑)!
 
Matt:飲めなくなっちゃうからね(笑)。
 
Yukihiro:「全員が痛風になったため解散します」(笑)。
 
Doon:焼酎なら飲めるよ……。
 
Kaji:(笑)。……僕も飲みたいがベースにありつつ、ギターでいいフレーズが弾けたりとか、曲作りでフレーズが採用されると、めちゃめちゃアガるなぁって感じですかね。
 
Matt:自分でかっこいい、ないし良いって思えているからですかね。うん。Doonさんと同じような感じにはなりますけど、そういう風に思えているものが1個くらいはないとなんのために生きているのか……ってなっちゃう。ライブもスタジオもレコーディングもない時間が続くと、生活が楽しくなくなってくるんですよね。
 
Doon:音楽活動が生活からなくなったらけっこうきつくなるよね。
 
Matt:そうですよね。
 
Yukihiro:うん。それはある。
 
Doon:それは5人が同じことを思っていると思いますね。
 
 
———ありがとうございます。では最後に今後のことについて伺いたいのですが……ズバリ、3rdアルバムリリースのご予定は?
 
Yukihiro:もう作ってますね。今日もちょっと作業してたりもしたんですけど。
 
 
———おお!
 
Doon:3rdアルバムの前に数曲、EPみたいな感じで出すのもいいかなっていう考えもあります。コンセプチュアルなものを見せるには時間がかかるから、(リリースの)スピード感も考えつつ、2〜3曲くらい……まだバラっとしたものでも見せられたらいいですね。
 
———是非見たいです!発表を楽しみにしております!!
 
 

 

【あとがき】
 
 取材後、Christoper Allan Diadoraが出演するイベント『Sous les Paves,la plage』を見に下北沢DaisyBarへお邪魔しました。そこで行われたライブの模様を写真付きでお送りします! 
 
 
 福岡のイベンター Ishida Kyouhei氏によって企画された今回のイベントは、Veni Vidi Vicious、Helsinki Lamda ClubとChristopher Allan Diadoraのスリーマンライブ。この日のChristopher Allan Diadoraは2番手から演奏がスタートしました。
 
 1曲目は『Midnight Swim』の最初を飾る「Desert Lizard」!
イントロからリズム隊を中心にドライで重厚な音圧が放たれ、観客を圧倒していました。「Steven Tyler」、「Caught in the Sand」とライブが続くごとに会場の雰囲気も暖まっていき、ノリノリで頭を振るったり、お酒を飲みながらゆらゆらと揺れたり、圧倒されたのかジッとステージを見ていたり……お客さん個人個人の楽しみ方が様々に見受けられます。
 
 
 1stアルバム『Amanda』からも「Done With Vandals」「Hells to Go」が披露され、ライブ終盤に向けて勢いをつけていきます。
 
 
 
個々のプレイアビリティが光る「Without the Sun」と続き、ラストナンバーは『Midnight Swim』のキラーチューン「The Golden Rule」でフィニッシュ! 
 
 
 ライブ中は少しMCを挟みつつも、全体的には勢いを殺すことなく、一貫として分厚く、骨太なロックンロールを鳴らしていました。この日のライブは先ほどのインタビューでも話されていたように、『Midnight Swim』を作る際に意識した音の重み、ヘヴィな部分がより生きていたと思います。そして彼らがライブで生み出す圧倒的な音圧と強烈なグルーヴに圧倒されました……!彼らはやはり“ライブ・バンド”。彼らの強みはライブでより発揮されることをひしと感じました! 
 
 
【SETLIST】
1:Desert Lizard
2:Steven Tyler
3:Caught in the Sand
4:Clementine
5:Midnight Swim
6:Hells to Go
7:Done with Vandals
8:Without the Sun
9:The Golden Rule
 
 
取材・文:コイズミリナ
写真撮影:Shinpei Koike
撮影協力:下北沢TENTOTE (〒155-0031東京都世田谷区北沢2-17-10 第2滝本ビル301)
 
Christopher Allan Diadora
 
Christopher Allan Diadora(クリストファー・アラン・ディアドラ)は東京を中心に活動する5人組ロックバンド。2004年にサイドバンドとして結成するも、本格的な活動はYukihiro DiadoraとDoon Diadoraのカナダ・トロントへの移住、バンド活動を経て帰国した2010年から始まる。2014年にはSummerSonicへの出演も果たす。
オーセンティックなStoner Rock,Garage RockのベースにMerseybeat,Blues,Folk,Jazz,Retro Disco等のトラッドな要素をふんだんに取り込み、ラフでザラついた質感を前面に押し出す演奏と、メランコリズムを多分に含んだウェットなメロディーは強いフックを生み、所謂量産型の「ガレージバンド」とは明確に一線を画すサウンド を確立。 極めてシニカルながらも非常にボルテージの高いライブパフォーマンスは「今、日本でもっとも酒が進むライブバンド」と言われる。
 
 

 

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