【対談】HIKAKIN & SEIKIN が語る、YouTubeへの想い。

2015/08/22

<左から、SEIKINさん、野田威一郎、HIKAKINさん>
 
HIKAKIN & SEIKIN さんが、8月14日(金)に配信リリースした『YouTubeテーマソング』。
 
国内屈指のYouTube兄弟が遂に楽曲リリース、さらにプロデュースは新進気鋭の音楽プロデューサー「TeddyLoid」が務めたことで、話題を集めました。
 
蓋を開けてみれば、見事にiTunes 総合アルバムチャート2位、iTunes エレクトロチャート1位、レコチョク総合アルバムチャート2位を獲得した本作。
 
<YouTubeテーマソング ジャケット写真>
 
ちなみに同日1位はDREAMS COME TRUEベストアルバム… ドリカム(夢叶う)相手に夢破れるという小ネタは置いておいて、リリースから1週間以上経っても、iTunes総合アルバムでTOP10圏内をキープしたという結果は、本作にしっかりと根付いたファンがいることを示唆しています。
 
TVに出てオリコンチャートインという時代から、Youtubeに出てオンラインでチャートインという、新時代の幕開けともいえる今回のリリース。
 
そんなYouTuber新時代を切り開いたとも言えるHIKAKINさんと、その実兄でありマルチミュージッククリエイターのSEIKINさんに、TuneCore Japan代表のイイチローが気になる質問をぶつけてみました。
 
YouTuberから見たアーティストのYouTube活用法から、スマホネイティヴ世代の出現と脅威… たくさんのトピックスが飛び出す楽しい対談となりました。
 
それでは、お楽しみ下さい!
 
 
まあ… あの… 「僕らでよければ」(笑)

 
ーー前半に行わせて頂いたインタビューの続きで、後半は僕から色々と質問させて下さい。
 
HIKAKIN・SEIKIN:宜しくお願いします。
 
ーー元々、YouTubeを使い始めたキッカケは何だったのでしょう?
 
<HIKAKINさん>
 
HIKAKIN:僕はBeatboxの動画を観るためにですね。「レッツアカペラ」にものすごいBeatboxが上手な人がいて、その人のアップロードしている音源にリンクが貼ってあったんです。そのリンクの飛び先が「YouTube」で。高校2年生のときかな?YouTubeが出来た2005年に初めて観て。
 
ーー高校生のときですか。
 
HIKAKIN:はい。そこから海外の色んなBeatboxの動画をYouTubeで見漁っているうちに「これ、僕も投稿できないかな?」と思って。でも、当時のYouTubeは全部英語でよく分からなくて。そのときは確か本を買って勉強しましたね。アカウントの作り方から動画の投稿方法とか、全て日本語で解説してくれる本があって。
 
ーー初投稿はいつだったのでしょうか?
  
HIKAKIN:2006年か、2007年に初投稿してると思います。
 
ーーそれだけ初期からYouTubeを使い続けていると、たとえばアーティストやミュージシャンのYouTubeの使い方を見て「もっとこうしたら良いのに」とか「こういう風に使えば良いのに」とかアドバイスしたくなることがありませんか?
 
HIKAKIN・SEIKIN:….
 
ーーどうされました?
 
HIKAKIN:まあ… あの… 「僕らでよければ」っていう(笑)。
 
SEIKIN:「お前らどんだけ偉そうなんだよ!」って思われないかな(笑)。
 
ーーそんな、遠慮しないでください(笑)。「YouTube、もっとこんな使い方すれば面白いよ!」って部分をぜひ伺いたいです。
 
HIKAKIN:そうですね… 前提として、僕らYouTuberのように毎日動画を上げ続けるっていうのは、アーティストの方は難しいと思うんですよね。それ以外にも、やらなければいけないことがたくさんあるし。
 
ただ、YouTubeをプロモーションの基軸として考える場合、もっとその中で話題になるような動画をつくることを考えても良いのかなと。歌と関係ないことであっても良いし、今流行っている楽曲をリアルタイムでカバーするとか。
 
SEIKIN:最近、清水翔太さんがやってますよね。YouTubeで流行っている楽曲を自宅で軽く(アレンジを)つくって、カバーしたりとか。
 
<清水翔太のつくってみた『あったかいんだからぁ♪』>
 
HIKAKIN:ああいうアプローチは、すごく上手だなあと思いますね。
 
僕らのYouTubeチャンネルの閲覧って、九割方日本からなんです


ーーたとえば、新人で知名度がまだないアーティストで、YouTubeをキッカケにヒットの兆しをつくっていきたいという場合、どんな方法がありますでしょうか?

HIKAKIN:現実的に考えると、やっぱり「カバー」だなと思います。まず、最初の選択肢として。

ーー洋楽、邦楽どちらのカバーが良いと思われますか?

HIKAKIN:それで言うと、面白い話があって。僕らのYouTubeチャンネルの閲覧って、九割方日本からなんですよね。

ーーそれでいつも数百万再生は、すごい!

 
HIKAKIN:日本人って、相当YouTubeに対するモチベーションや熱量が高くて。もちろん、海外のYouTuberの方が、ぱっと見の再生数は多いのですが、それは英語圏全体を母数として生まれたものだから。
 
最近、日本のYouTuberってその英語圏全体を母数として生まれた再生数に対して、余裕で対抗出来ているんです。僕らのコンテンツはほとんど日本人にしか見られていないのに、海外のYouTuberと同じくらいの再生数になっている。つまり、いかに日本のユーザーがYouTubeを見てくれているのかを示しているんです。
 
ーー英語圏全体の再生数をもつ海外のYouTuberに対して、日本のYouTuberが対等に競えている。
 
HIKAKIN:はい。たとえば、アメリカ人YouTuberの英語圏全体からの100万viewと、日本人YouTuberの日本率100%の100万viewだと、母国語で母国に人気が集中していた方が、動画以外の活動もしやすいと思うんですよね。 
 
ーーそう考えると、英語圏全体の分母を気にして無理に洋楽カバーすることもなさそうですよね。
 
HIKAKIN:そうなんです。ずっと海外を拠点に活動していくのでなければ、英語で頑張らないといけませんが、日本で活動するのであれば全然日本語でも良いのになって僕は思ってしまいます。英語で歌う場合、本当に大変ですよね。
 
まず、ネイティブレベルで英語がうまくないといけない。その上でそのネイティブたちを驚かせるくらいの歌唱力があって、英語圏全体の動画投稿者と競争していかなければならない。
 
ーー競争相手が非常に多い。
 
HIKAKIN:はい。英語圏でも勝負はしてみたいですが、MACOさんのように洋楽を日本語にカバーする方法でも、日本では一歩抜きん出ることが可能なのではと思います。
 
<We Are Never Ever Getting Back Together (MACO Japanese Cover)>
 
 
一生残っちゃうの分かってる!?

 
ーー最近「MixChannel」や「Vine」のように、若い子が楽しむ動画メディアが増えていますよね。HIKAKINさんとSEIKINさんには、どう映っているのでしょうか?
 
HIKAKIN:見てて「おぉ!」って思うときもありますけれども、「おぉ!」で止まってしまいがちというか。
 
SEIKIN:たしかに、僕も。
 
<SEIKINさん>
 
HIKAKIN:だって、その勢いがとんでもなくすごいものだと実感しているなら、僕らもそっちをやりますからね(笑)。
 
ーーカップルがイチャついてる動画をアップしていたり。結構、衝撃ですよね。
 
HIKAKIN:僕だったら、怖くてそんなの絶対出来ないですけどね。
 
一同:(笑)
 
HIKAKIN:「一生残っちゃうの分かってる!?」って気持ちはありますよ。もう教育に(動画アップロードに関する)項目を盛り込んだ方がいいと思うぐらい。
 
SEIKIN:あれ、怖いよね。
 
HIKAKIN:いや、本当に。今Twitterでも「バカッター」とかあるじゃないですか。単なるつぶやきであっても、全部残っちゃいますからね。
 
SEIKIN:そういうところ、意外と思われるかもしれないですけど、実は僕らすごく気を使っているんですよ。一字一句話すことばには気をつけるし、ふざけながらも「残る」ってことを忘れないようにしてます。キャプチャされたら、もうずっと残っちゃう。
 
そういう怖さも今すごくあって、僕は小さい子から大人まで見ても問題のない動画、一緒に観れる動画にするように徹底してます。
 
 
HIKAKIN:うん、僕も同じ。
 
SEIKIN:再生数を伸ばすことだけを考えれば、それは派手でギリギリのことをやれば当然伸びるんですよね。でもそれは、大切な視点が欠けていて。
 
HIKAKIN:教育上の影響とかね。
 
SEIKIN:そう!小さい子が見ているって気持ちというか、お母さんと子どもが見ても問題ないって意識の範囲でやるよね。
 
HIKAKIN:話題性だって一定のモラルの範囲内とか、言葉遣いの範囲内でもつくれるはずなんですよ。それこそが、工夫だと思うし。逆に言えば、それほど動画コンテンツが世の中に影響を与えるようになってきたとも言えますけれども。
 
SEIKIN:少し間違うと大炎上だよね。
 
ーーすごく観察されてますね、やっぱり。
  
SEIKIN:それはやっぱり、動画に携わる者として。
 
HIKAKIN:話しながらMixChannel、もうちょっと勉強しなきゃなあとか…(笑)
 
ーーYouTubeがなくなったときを想像したりしますか?
 
HIKAKIN:たしかに最近よく「YouTubeがなくなったら、どうするんですか?」って聞かれますね。でも多分、そのときはそのときで別の新しいサービスにYouTubeでリンクを貼って、移るのかな。だた、YouTubeに変わるものって今後いつ出てくるんでしょうかね…(笑)
 
ーーなるほど。いやあ、お話伺えて楽しかったです。ありがとうございました。
 
 
〜対談後記〜

 
HIKAKINさん、SEIKINさん、2人とも本当にYouTubeへの想いと愛に溢れていました。
 
<YouTubeテーマソング>
 
真摯に動画をアップし続け、反省と分析を繰り返す。ファンを何より大切に思い、そこにあるカルチャーを愛でる。彼らが日本トップランナーのYouTuberとして最前線で走り続けられている理由は、ここにあるのだなと感じます。
 
この姿勢を持つべきなのはミュージシャンとファン、ウェブサービスとユーザー、どの関係性であっても、きっと同じだよな。そんなふうに思った、楽しい対談でした。
 
HIKAKINさん、SEIKINさん、ありがとうございました。
TuneCore Japan代表 イイチロー
 
HIKAKIN
 
日本最高峰のYouTuber。YouTubeにてHIKAKIN、HikakinTV、HikakinGames、HikakinBlogと4つのチャンネルを運営し、動画の総アクセス数は22億回を突破、チャンネル登録者数は計585万人以上、月間アクセスは1億回を超える。(2015年8月現在)ビートボックスにおいては、ポップからゲームミュージックに至るまで様々なジャンルを口だけで再現するそのスキルは世界中から絶賛され、数多くの人を魅了している。2013年にはエアロスミスのツアーに参加。シンガポール、大阪で共演し世界中にその名を轟かせた。
 
SEIKIN
 
SeikinTV、SeikinGamesを運営するYouTuber。HIKAKIN(ヒカキン)の2歳上の実の兄。YouTubeのチャンネル登録者数は合計165万人以上(※2015年8月現在)。歌、料理&お菓子作り、面白商品の紹介、ゲーム実況などジャンルにとらわれない幅広い内容の動画が人気。また、HikakinTVオープニング曲などの作詞作曲を手掛け、ボーカルも担当しており、2015年3月には国民的ミュージシャン「コブクロ」と共演するなど、様々なミュージシャンと共演しさらに活動の幅を広げ注目を集めています。
 
 
 

 

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