きゃない

きゃない

2019年2月3日始動、大阪天王寺出身のシンガーソングライター。路上ライブを活動の主軸とし、シンガーとして1曲目に書いたイヌがSNSでバズったことをきっかけに2021年8月1日、ENSエンターテイメントに所属。4枚目のシングル曲であるバニラがヒット、ユニバーサルミュージックからメジャーデビューが決定するなど躍進を続けていたが、2023年5月25日にまるで見計らっていたかのような圧倒的文春砲を食らい見事撃沈。盛りに盛られたでたらめな記事だったが、これにより予定していた活動は無くなりその後事務所とも音楽に対する価値観の違いから衝突し、2023年12月をもって退所が決まる。 こうして晴れずして自由になったきゃない。ここまでの話を聞いても当然彼の魅力は全く伝わらない。一体彼は何がしたかったのか。何のために今日まで生きてきたのだろうか。 明白である。彼はただ彼を生きているだけなのだ。 セックスも無しに性行為の歌を、後悔も無しに過去のことを、そして自由も無しに希望の歌など歌えないからだ。表面から見える部分だけできゃないは歌を書かない。それは彼が最も嫌う創作なのだ。 彼の楽曲には確かな体温がある。それは暖かかったり、狂気じみていたりもする。それはただただ本音でリアルを貫いてきた一人の人間の歴史なのである。 未だに多くの人をファンに持つ彼の魅力は、その音楽家、表現者という肩書に至極真っ当に準じた部分にこそある。模範的な人間としての全てを捨ててきたからこその彼の叫びを聞いてみてほしい。