【第3回】ボーカル録音中に起こりうるトラブルシューティングについて学ぼう!『エンジニアが教えるボーカル・エフェクト・テクニック』

2016/04/14
by Takashi Watanabe

正しいボーカル・レコーディングについての基礎知識を!

 
株式会社リットーミュージックさんとの共同企画で、全4回に渡ってお送りする『エンジニアが教えるボーカル・エフェクト・テクニック』。
 
 
『エンジニアが教えるボーカル・エフェクト・テクニック』
著: 角 智行 / 発行: 株式会社リットーミュージック
 
本連載では、正しいボーカル・レコーディングについて基礎中の基礎を学ぶ、ということに焦点を絞り、制作ノウハウをご紹介していきます。
 
第3回では、前回ご紹介した正しい『ボーカル・モニターでの注意点』に続き、ボーカル・レコーディング中に起こりうる『トラブルシューティング』について、学んでいきます。
 
 
良質なボーカル録音のための、トラブル・シューティング

 

本画像は著者および株式会社リットーミュージックより使用許可を得て掲載しています。
無断での転載/複製は固くお断りいたします。
 

歯擦音とハ行、録音レベルの調整を


 

サ行の音を録音したときに、音の頭に『シャッ』や『シッ』と気になるノイズが入る場合があります。『歯擦音』と呼ばれるこのノイズは、滑舌良く発音すればするほど、生じてしまいます。

こちらはディエッサーというエフェクターを使用することによって、消すことが可能です。またディエッサーが手元にない場合も、EQとコンプを使って代用可能です(本書64ページにて詳しく解説)。

 

また、ハ行を録音する際に、マイクに息が吹きかかり『吹かれ』の原因となることもあります。これを避けるためには、ハ行だけマイクから少し外した方向で歌ってもらう、または『フ』(hu)を英語の『f』の発音にして、録音するという方法があります。


またボーカルの録音レベルの調整として、楽曲内にレベル差が生じる楽曲は(AメロBメロが静かで、サビで大音量など)、パートごとに分けて録音するようにしましょう。なるべく静かな箇所からの録音を始め、レコーディング後半でシャウトなどの大音量箇所を録音することがオススメです。

 


 

正しいボーカル・レコーディングについての基礎知識を!

 

 

定価:(本体1,900円+税)
発行:株式会社リットーミュージック
 
本の詳細はコチラから
 
 
著者プロフィール:角 智行(すみ ともゆき)
 
レコーディング・エンジニア。ミキサーズ・ラボ、YAMAHAエピキュラススタジオ、Sound City Studios(L.A.)、ヤマハミュージックセンター池袋でのエンジニア勤務を経てフリーランスに。現在は、ジャンルを問わずに多くの録音を手掛け、レコーディングだけでなく、マスタリングを含めた総合プロデュースを行っている。著書に『スグに使えるEQレシピ』。

 

 
 

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