SoundCloud、Spotify、YouTube。それぞれの累計再生回数トップ10アーティストはだれだ?

2015/08/25
by Takashi Watanabe

 
米国経済誌「Forbes」が、ユニークな考察を発表。

 
2015年現在、海外では日本を遥かに上まる規模で多くのストリーミングサービスが群雄割拠しています。
 
さらに最近は、音楽共有サービ ス「SoundCloud」は権利処理のなされていない楽曲を次々と削除し、正規のストリーミングサービスへと舵を切っているのではないかと噂が絶えません。
 
そんなタイミングで「Forbes」が発表したのは、SoundCloud、Spotify、Youtubeにおける、それぞれの2015年累計再生回数トップ10アーティストのランキング。
 
その考察が非常に面白かったので、TuneCore Japanでもご紹介させて頂こうと思います。
 
 
メジャー・アーティストがほとんどを占める、SpotifyとYouTube.

 
まずは、Spotify 2015年累計再生回数トップ10アーティスト。
 
Top 10 Artists On Spotify
 
1. Calvin Harris
2. Chris Brown
3. Drake
4. Ed Sheeran
5. Pitbull
6. Sam Smith
7. David Guetta
8. Wiz Khalifa
9. Nicki Minaj
10. Ellie Goulding
 
次に、YouTube 2015年累計再生回数トップ10アーティスト。
 
Top 10 Artists On YouTube
 
1. Maroon 5
2. Katy Perry
3. Rihanna
4. Nicky Jam
5. Ariana Grande
6. Ed Sheeran
7. Enrique Iglesias
8. Beyoncé
9. David Guetta
10. Meghan Trainor
 
いわゆる「メジャー・アーティスト」がほとんどを占めるという結果です。10〜20代を中心に、若者から大きな支持を集めているアーティストが、 累計再生回数ランキングでもやはりトップに。
 
<Calvin Harris - Blame ft. John Newman>
 
<Maroon 5 - Animals>
 
この中で「あまり見慣れない名前かな?」というのが、YouTubeランキングで4位にランクインしている「Nicky Jam」でしょうか。
 
ちなみに実はこの「Nicky Jam」、TuneCore USのユーザーだったりします。インデペンデントな活動をしながらメジャーアーティストたちの並びに堂々ランクインしている模様。すごい。
 
その他にも、ランキングに入っている2〜3割のアーティストたちが過去にTuneCore USから作品をリリースしていたりします。
 
 
独自のエコシステムを築く、SoundCloud.

 
さてさて、非常に面白い結果になったのが、SoundCloudの2015年累計再生回数ランキング。
 
Top 10 Artists On SoundCloud
 
1. Drake
2. Major Lazer (TuneCore)
3. G-Eazy (TuneCore)
4. Future (TuneCore)
5. Kygo
6. PARTYNEXTDOOR
7. Chris Brown
8. Kid Ink (TuneCore)
9. The Weeknd
10. Chance The Rapper (TuneCore)
 
そうです。いきなりガラッと毛色が変わります。G-Eazy, Kygo, PARTYNEXTDOOR, Chance The Rapperなど、アンダーグラウンドで活動し、人気を集めるアーティストたちがほとんどです。
 
<G-Eazy - Tumblr Girls ft. Christoph Andersson>
 
Forbesの考察によれば、SoundCloudは音楽のコアリスナーたちが利用しており、ユーザーが求める音楽が他サービスとは異なるとのこと。
 
そもそもサービス形態(合法性)も違うので、当然といえば当然の結果ですが... ちなみに、こちらのチャートは5〜6割がTuneCoreユー ザーでした。
 
ハッキリと言えることは、現在SoundCloudでは、そこで生まれる音楽やアーティスト、その音楽を楽しむユーザーたちが、独自のエコシステムを築きつつあるということですね。
 
SoundCloudの正規ストリーミングサービス化が議論されている今日この頃ではありますが、現在のSoundCloudが新しくて斬新な音楽や、ユニークなアーティストたちを生み出すプラットフォームとして機能していることは間違いない。
 
このプラットフォームを、他のストリーミングサービスと同様に厳正な権利処理を施し、収益性あるものへと変えることが音楽業界を発展させる方法なのか。
 
或いは、このプラットフォームを生かすことによって、新たな音楽の才能を育んでいくべきなのか。

今まさに、SoundCloudは難しい問題に直面していると言えます。これは音楽に携わる者として、注意深く見守っていく必要がありそうです。
 
 

 

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